サイドカー用ジェリカンラックを作ってみた
金鳥の夏、日本の夏……皆さんいかがお過ごしでしょうか?
えー、季節が移ろいゆくのは早いもので、もうお盆が過ぎていって今年も残りが4ヶ月弱となりました。
どうもお久しぶり、しげーです。最近の札幌は雨が多くて蒸し暑さでイヤになります。
今回はちょっとした工作のおはなしです。
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前々から我が愛車の長江にしてやりたいことがあった。
それは……
これとか
これとか
こういう感じで側車のステップ上に
ジェリカンを縦に寝かせて搭載したいんですよ。
(以上、4つの画像は海外の掲示板から拝借しました)
……で、ジェリカンラックそのものは海外のウラル・長江系のパーツショップでも普通に取り扱われてはいるのですが、調べてみると結構いい値段なんだよねぇ。仮に買うにしても今のユーロ・ドル/円の為替相場は不味い時期だし(貧乏人的思考)。
そこでふと考えたのが「ならば、自分で作ればいいのでは?」ということでした。
となれば話は早い。さっそく材料を集めて作ってしまおう。
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まず、用意するものは……
簡単に言えばガソリン携行缶というやつです。
前々々回の燃料コック補修の日記にもチラッと登場したダークグリーンのジェリカンです。昨年春に中国のタオバオで長江のパーツのついでにノズルと一緒に購入しました。値段は確かジェリカン本体が2000円、ノズルは500円くらいだったかと。中国では20Lジェリカンのことを【20升 油桶】といいます。
国内でこのような跳ね上げキャップ式(旧ドイツ軍・NATO型)のジェリカンを買うと地味に高いんだよね……四駆系自動車ショップとかだとVALPRO製の20Lジェリカンが8000円、ノズルが3500円前後で売られています。
なお、ジェリカンの品質についてですが、70年以上昔に中身が完成しきったデザインのアイテムなので、自分は中国製もラトビアのVALPRO製も大して変わらんと思っているけどね。気にする人はVALPROを買えば良いのでは。
ホームセンターで購入した1.6mm厚:300mm×900mm鉄板を、幅35mm長さ900mmで7回シャーリング切断をしてもらった。ただし鉄板そのものの値段よりもシャーリングの料金(1カット300円×7回)が思っていたよりも高くて財布に若干のダメージ。
今回は1.6mm厚の鉄板を使いましたが、実際に組んでみたら2~3mmくらいの厚さはあった方が安心できると思います。
長江サイドカーを置かせてもらっている叔父宅の倉庫に鎮座する、埃にまみれた年代物の200Vアーク棒溶接機。機種はキシデンのケーデーアーク。恐らく25年以上昔のものと思われる。ホルダーへ繋がるキャブタイヤケーブルがひび割れや剥離でかなり劣化しており、溶接中はそこそこのスリルを味わえた一品。
なお、そうは言ってもこの溶接機のおかげで今回のジェリカンラックは首尾よく作ることができた、と言っても過言ではない。200Vのパワーってやっぱ凄いわ。
他には200V用溶接棒(2.6mmと1.6mm)と工具類も準備した。
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設計図面やCADデータなどという上等なものは無いので、ジェリカンに定規をあてながらその都度鉄板を任意の長さに切断していく。高速切断機(これも叔父のものだが)があってよかった。
しかし油断して熱を加えすぎたためかなり歪んだ……結局ハンマーでガンガン叩きながら修正したが、自分みたいな素人にとって薄物溶接はとても難しい。
こういう細かい作業をするなら液晶溶接面が欲しくなる……。
夢中になって作業をしていたら、ジェリカンから3ミリほど飛び出ている合わせ目のリブがラックと干渉していることに気がついた。あちゃー、もうちょっと高さに余裕をもって組めばよかったか。
窮余の策ではあるがサンダーでリブと接触する部分を削った。
少し削っただけなのでラックの強度に影響は与えないと思われる。
ヒュームをもろに吸い込んで咳き込んだり湯玉が派手に飛んで熱い思いをしながらも、念願のジェリカンラックがどうにか完成。
うん、まだ塗装はしていないものの、見た目だけなら海外の既成品にも負けてないな。
だけどガソリンという危険物を入れて載せるものなので、サイドカーへの装着方法もよく考えないとね……。BMWやツンダップだと側車のステップ部がパイプ構造なので装着は簡単ですが、長江だと側車のステップがプレスされた三角形の鉄板なんだよな……さて、どうしようか。
うーん、装着方法は悩むなぁ……ステップ部に直接溶接する訳にもいかないし。