夕張市 旧北炭清水沢炭鉱住宅

少々遅れてしまいましたが9月26日に内部公開された、夕張市清水沢の炭住で撮った画像を紹介したいと思います。
北海道ではよく見られるギャンブレル屋根(※)の、典型的な四軒長屋型炭住です。
位置はこの辺です(マピオン)→http://www.mapion.co.jp/m/42.9960205555556_142.016408611111_10/
 ※現地で配布されていた解説チラシには「マンサード屋根」と書かれていたけど、造りが違うよなぁ?
 
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今回公開されたのは一番左端の部屋(コ68)です。
1947(昭和22)年に北炭によって建てられた炭住で、63年間も雨・風・雪によく耐えたと思います。
画像の真ん中やや右でポケットに手を突っ込んでいる人が、企画をされた夕張地域史研究資料調査室の青木隆夫室長。
 
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小さな引き戸とモルタルの玄関。
父が大夕張の炭住長屋に住んでいた頃、周辺は全員顔見知りなので戸に鍵はかけなかったそうです。
 
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中央の六畳間。
窓がやや北に面しているので、晴天なのに室内はちょっと薄暗いです。奥側はベランダみたいに一畳だけ出っ張っています。
長年誰も住んでいなかった影響なのか、畳は焼けて茶色に。足元には夕張の風景写真が展示。
 
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右の六畳間から奥の四畳半を望む。
各部屋の仕切りはやけに細長い襖です。
昼頃に見学したのですが、自分を含めて12~13人近い見学者がいて、訪れる車もひっきりなしでした。 
 
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台所のある板の間。
冬の生活の必需品である石炭ストーブは大抵ここに設置されます。
台所には夕張に関連する書籍や写真集が置いてあり、自由に読めるようになっていました。
奥に見える暗い三畳間は、生活空間というよりも物置か石炭庫に感じます。
 
イメージ 6炭住の上面図。
一般鉱員が住む炭住にはトイレはあっても風呂は無いので(幹部住宅にはあった)、会社が運営する近所の公衆浴場へ行くことになります。
炭鉱に勤める鉱員とその家族は無料で入浴することができました。
なお、この炭住は長い間全部屋が空室なので、公開終了後に取り壊されています。
 
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2年前の10月に撮影した同じ炭住。
この頃から草は伸び放題、蔦は絡み放題という外見。
 
 
また一つ、夕張から炭鉱の記憶が消えました。