北海道大学 モデルバーン

7月中旬のことになりますが、北海道大学の敷地内にある「モデルバーン」という、明治時代に建てられた家畜の飼育舎を見学してきました。
北大へは図書館などへ資料探しに何度も行っていましたが、このような施設があるとはね。
 
 
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市営地下鉄 北18条駅から徒歩7~8分の場所にモデルバーンはあります。
ほんのすぐ先が住宅街とは思えないロケーション。
富良野の山中に昔からある由緒正しい牧場…といえば何人か騙せそうだ(笑)。
 
中央にあるのが牝牛舎、左に見えるのが模範家畜房。
ここでは乳牛や農耕馬などが飼われて研究されていたという。
 
 
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収穫室(左)と穀物庫(右端)
 
 
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精乳所(左)と釜場(右)
精乳所の扉は中途半端な位置にある。トマソン
 
 
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釜場のアップ。なんとなく、映画などに出てくる小さな教会を彷彿とさせる外見。
右手奥の木陰に見えるのは秤量所。
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牝牛舎の裏手にあるサイロ。
この中に刈り取った牧草やデントコーンを隙間なく詰め込み、保管・発酵させてサイレージにする。
なお、保存作業では換気に注意しないと酸欠になって死にます(実際、昔は多かった)。
 
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最近は牧草ロールをビニールで巻いて直接保管するロールベールラップが普及したので、この手のサイロは解体されてめっきり少なくなりました。
 
 
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牝牛舎の中は、過去に北大&北海道で使われてきたトラクターや耕運機のミニ博物館となっています。
現在クボタやヤンマーなどから売られている耕運機と比べると野暮ったいデザインですが、この無骨な外見は炭鉱機械に通じるものがあり、なかなかそそられます。
この耕運機は、足回りが一般的な車輪ではなく履帯(キャタピラ)となっています。
 
 
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他にも海外から輸入したり、村の鍛冶屋に依頼して自作(!)したり…色々な耕運機があります。
 
 
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農発
丸い車輪部分にベルトなどを引っ掛けて脱穀や精米、排水などに使われた。
ちなみに両方ともアメリカ製である、
 
だけどこの建物内は節電の影響もあって暗いから、撮影しても画像がブレたりボケたり……。
もっと明るければなぁ。
 
 
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大珍品 三菱TA25クローラトラクター 1947年4月製造
エンジングリルの下には始動用のクランク棒が見える。
左側にある円筒形の物体は木炭ガスの発生装置。
 
 
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TA25の操縦装置。
2本のロッドとペダル、ギアチェンジ用と思われるレバーだけというシンプルさ。
 
 
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海外からの輸入トラクターも多数展示されています。
 
 
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逆光気味ですが展示トラクターのパノラマ写真。
機械好きなら結構楽しめる展示かとは思いますが、余裕もなくギチギチに詰めこんだ展示で、しかも内部は暗い。この辺が改善されればもっと見やすくなるのになぁ、と感じます。
 
他には、写真に撮ってはいませんが、模範家畜房内には家畜用機材やプラウが、穀物庫内には鋤や鍬などの人力農機具がそれぞれ展示されています。
 
 
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重要文化財札幌農学校第2農場】モデルバーン
 
入場:無料
公開期間:4月29日~11月3日
公開時間:午前10時~午後4時
休館日:毎月第4月曜日