事態、なお悪化

未曾有の大災害である、東日本大震災に被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 

2011年3月17日午後11時現在、東京電力福島第一原子力発電所放射性物質の拡散及び核燃料の異常加熱は、未だ解決の目処が立っていない状況です。
報道を見る限り、自衛隊の大型ヘリによる水の空中投下や放水車による放水作戦も、高い放射線濃度によって迂闊に近づけず、殆ど効果を上げていないと思われます。
14日くらいまでのテレビニュースでは「注水によって近いうちに終息する」「漏れ出る量もごく微量」という楽観論が支配的だったのですが、今ではそのような夢は完全に吹き飛びました。そして過去40年近く進めてきた日本の原子力行政も完全に息の根を止められることでしょう。これだけの大事故が発生したのに原発誘致を希望する自治体なんて存在しませんから。さらに原子炉の海外販売もまず駄目でしょう。
恐らく今の東電にしてみたら「……どうか、どうにかして水を流しこんで原子炉や燃料を冷ましてくれ…頼む!」と神に祈っている感じではないだろうか。
事故隠しや数値改竄などを長年行い、隠蔽体質によって膿んだ組織は、崩壊する時にも世間に厄災をばら撒く。
 

あまりこういうことは書きたくはないのですが、悲しいぐらいに夕張新鉱でガス突出・爆発事故が発生した時の北炭と状況と似ていますね。最終的な解決方法が『注水』というのも……歴史は繰り返すのか。